アラーニェの虫籠、すごく怖かったです。



   ただ、ホラー要素に統一感がない所が、よくないなと思います。わざわざ取り入れなくても良い要素が入っている所が残念です。


  それ以外は映像美も美しく、とても怖いと感じられる様でした。




  絶対に一度は鑑賞して損はない作品です。一人で制作しているそうで、たしかに人物の動きが多少ぎこちないところはありましたが、逆にそこが怖い印象を受けました。





  ストーリーはただただ見て楽しみ、深く考えると返って面白さが半減する気がします。なので、純粋に映像を楽しむことをお勧めします。








 

 「乾いた花」加賀まりこが出演していたので借りましたが、素晴らしい作品でした。本当にこの映画に出会えて良かったです。

  




 内容をよく知らないで借りたのですが、ヤグザと賭博が主の映画でした。指を詰めるなど、物騒な言葉が出てきたりしました。





花札がきっかけで出会うヤグザの池部辺演じる村木と花札が強い紅一点の冴子演じる加賀まりこ。 



     冴子は本当に度胸がありますよね。ヤグザばっかりで男しかいない違法なギャンブルを一人でよく知る者も居ずに堂々と賭けて勝ったり、負けたり。すごいな、と思います。 


    冴子は本当に王者の風格がありました。でも、加賀まりこだからこそ演じきれたんだなとつくづく思います。加賀まりこ自身がお嬢様だし、やはり小さい時から、上に立っていたからでしょう。


私もそうですけど、親が偉いと子どもも自分が偉いと錯覚しますからね(笑笑) 

 冴子はスポーツカーを乗り回したり、高級ホテルで友人などと一緒にいたりと、裕福な生活を送っています。でも冴子は花札などのギャンブルしか快感を味わえないんですね。


   普通の人みたいに美味しい食事をとって幸せと感じたり、身近なちょっとした幸せを感じれない可哀想な人です。








 ギャンブル依存の人というのは、脳内物質のドーパミンが生まれつき足りないらしいですね 。大きな快感しか感じ取れない。  


   しかも、一度大きな快感=花札などのギャンブルを味わうと、麻薬のように脳が覚えてしまって、また、その大きな快感を感じたいと脳が感じるから、やめられなくなってしまう。大変ですね。理性では分かっていても、やめられない。


まあ、冴子や村木はギャンブルで全財産をつぎ込んだりはしてませんが違法ですよね。 


   途中、警察が取り締まりにきます。セックスしてるように見せかけ、難を逃れます。








皆さまも海外に行かれるときはギャンブルは程々にした方がよろしいと思います。カジノがありますから。日本も競馬やパチンコなどありますけど。でも、最近、ニュースで日本もカジノを解禁するらしいですね。日本経済が良くなるといいなと思います。

 

冴子と村木はとても似ています。似ているからこそ惹きつけられるように村木は冴子に接近して行きます。




村木は人を刺して出所してきたばかりで、また、組の仇を討ちに行かなくてはならなくなったりします。




 その前に、村木を刺そうとした青年が指を詰めて、村木に指を差し出して、それから青年と仲良くなったり、面白いです。




映画は、べらんめえ調が多く、聞き取りにくい時もありました。





名シーンの村木が人を殺すシーンはとても感動しました。村木の表情や殺し方も加賀まりこの殺す場面を見ているときの表情もすごく良かったです。BGMとも相まって神聖な感じがしました。





     私、これを見たあと、BGMが好きになって調べてみたら、Henry Purcell のDido & Aenesという歌劇の曲なんですね。クラシックはよく知らないのですが、これをきっかけにもっと聴いてみたいと思いました。私が好きな暗い曲調です。





最後、村木、刑務所の中で、冴子が殺された事を知ります。絶望する村木。そこで映画は終わります。





私としては、最後の刑務所のシーンは要らないなと思いました。村木が殺したシーンで終わった方が映画としていいと思うのですが、皆さまはどう思われますか?






  隠れた名作なのでぜひ見てください。加賀まりこも美しいです。初めて知った池部辺も極まった演技を魅せてくれます。























主人公ユカをえんじる加賀まりこがとてもキュートで美しかったです。


加賀まりこ、今でこそ、おばあちゃんで、10代から見ると、怖いおばあちゃんというイメージしかありませんが、若い頃はとてもお綺麗だったんだなって知りました。

めちゃくちゃタイプです。あの気が強そうでわがままで品がある所が好きです。


でも、加賀まりこ、やっぱり若い頃から演技がお上手なんだなと思いました。

川端康成原作の「美しさと哀しみと」も見ましたがとても感動しました。映画自体は尻切れトンボでしたが、八千草薫や加賀まりこの演技が相まってとてもよかったです。




「月曜日のユカ」ですが、ユカはやっている事は男を誑かしてばかりですが、悪女というより、素直な心を持った人の気持ちが分からない可哀相な女性という気がとてもしました。


ユカは想像力が足りなくて、相手の気持ちを汲み取れなくて損をいっぱいします。ユカ自体はとてもいい子です。環境がそうさせたと思います。


ユカの母も娼婦のような人生を送ってきて、そしてユカの母自身も精神的に足りない所がありました。


ユカが分からなくても、こういう時は人はこう思ってるということが教えてあげれなかったことも原因だと思います。


そしてユカは母の教えを良いか、悪いかという判断なしに女は男を喜ばせることが幸せということを素直に信じています。



純真な心と行っている事が相反して、アンバランスな所がユカの魅力でもあり、男たちにとっての苦しみでもあると思いました。






キスをさせないユカ、原因は幼少期のある出来事です。ユカの母が男と性行為をしてるシーンを家の壁の穴から見てしまいます。

そこで、神父が通りかかり、ユカに物凄い形相で見てはいけない、それはやってはいけない事だといいます。

ふしだらに不特定多数の人とするキスのことを神父はいけないと言っていたのに、ユカは言葉通りに受け取り、キス自体をやってはいけない、悪いことだと思ってしまいます。






 こういうと響きが悪いですが、アスペルガーですよね。





 ユカは分からないことがいっぱいあります。それでも、相手を喜ばせた!いという純粋な心を持って様々なことをします。

でも、分からない故に、相手に不快な思いを与えてしまいます。ユカは自分の体を大事にできないことも相手に愛しているが故の憎しみを抱かせてしまいます。






可哀相なユカ。








でも、私としては最後、きっぱり人間関係を白紙に戻せたことはユカにとって幸せになれたと思います。


私はユカが幸せなら、パパが死のうがどうでもいいと思いました。

可哀相なパパ(笑笑)でも、ユカに嫌なことをそして利用しようとするからいけないんです。自業自得です。


でも、ユカはダンスを踊っているとき、誤ってパパの手を離したように見えましたが、私はユカは本当は自分では思っていなくても、体が勝手に仕返しをしようと思って動いたのではないかと思いました。

ユカの心はそうは思っていなくても、体は嫌だったキスを船長にされた恨みがあったことを感じ取った気がします。


でも、とても考えさせられる映画でした。

ちなみに「月曜日のユカ」リマスター版、白黒でしたがとても観やすかったです。







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